異なった発想を持つ人材による専門領域を越えた総合的調査研究活動・新世代を担う人材の育成・人類社会への貢献

ATI -公益財団法人 新世代研究所- Foundation Advanced Technology Institute.ATI -公益財団法人 新世代研究所- Foundation Advanced Technology Institute

ATF研究助成

※2023年11月 財団名称変更により ATF研究助成に変わりました。

2023年度ATI研究助成の採択テーマは下記のとおり決定されました。

  • 応募数 : 41件
  • 採択数 : 5件
  • 助成金総額 : 500万円  

 <2022年採択一覧                             2024年採択者一覧>

No. 研究題目 氏名 役職 所属研究機関  
1 有機-無機ハイブリッド型ナノ構造含有熱スイッチの
性能向上
石部 貴史 助教 大阪大学  
申請者所属の研究室では、中村芳明教授を中心に無機材料用の真空蒸着装置、熱電特性評価 装置を用いて熱電材料の研究を推進している。 今回提案する有機系ブロックコポリマー と金属 の複合材料を用いた 熱スイッチの研究は、 伝熱特性の異なる有機と無機材料のそれぞれの利点 を融合させた斬新な着想に基づくものであり、申請者のアイデアである。 本申請では、申請者 と大学院生 1 名で 研究を行う予定であり、研究室所有の熱伝導率計測装置を用い て実施する 。
2 高感度イオン検出を可能とする,
二次元生体ナノデバイスの創成
関 貴一 助教 弘前大学  
提案者は,2022 年10 月より,弘前大学に独立した助教として着任し,研究室の立ち上げを 行っている.本提案で必要なプローブ顕微鏡や光学装置を設置する除振台はすでに研究室に導 入している.科研費(帰国発展研究)の補助を受け,2023 年度末を目処に,SFG 分光法を行 うためのフェムト秒超短パルスレーザーを導入予定である.2024 年度に配属される学生とと もに研究を加速させていく予定である.提案者が独立して行う研究であり,本提案は完全に提 案者のオリジナルものである.
3 生物物理学的手法を駆使した超音波による
蝸牛内ナノ振動の実証
堀井 和広 助教 岐阜大学  
所属研究室では、研究室主任の任書晃教授を中心に、光学研究者で共同研究者の新潟大工学 部の崔森悦准教授と共に先端光学計測機器である光干渉断層撮影( Optical coherent tomography: OCT)装置を用いて聴覚の基礎研究を推進している。特に、 聴覚の基盤となる現象である 蝸牛 内 のナノ振動を計測 対象としている。 今回申請する研究では研究室 の OCT装置を用いるが、 本研究の主軸である超音波刺激によ る感覚上皮帯のナノ振動計測は申請者の新た な着想に基づいている 。生体計測を行うための装 置の最適化などについては必要に応じて任と協力しながら、研究を遂行する予定である。
4 二次元へトロ構造を用いた
コヒーレントフォノンエンジニアリング
許 斌 特任助教 東京大学  
所属している 研究室では、 塩見淳一郎 教授を中心に 熱キャリアである フォノンの輸送を操って 熱伝導率を制御する研究 を推進している。 本申請は、 本 研究室 の 独特の ナノスケールの熱伝導 計測 技術 を基盤として、申請者がこれまで 培って きた二次元材料の積層技術を 活用して 、 二次 元材料のヘテロ構造 を作製し 、 フォノン輸送 の 制御 を実現する 。 本研究 では 、 フォノン散乱 の 制御 に着目する 従 来の研究 から一歩進んで 、 二次元材料 の薄さと平坦さ を 活かして 、フォノン 波動性を発現させ、 操る ことで 熱伝導を制御する 。これ は本 申請者のアイデアである。
5 共役ナノカーボン複合体の創製と物性解明 橋川 祥史 助教 京都大学  
所属 研究室では、 村田 教授を中心に 高圧反応 設備を用いて 小分子内包フラーレン の研究を推進 している。本申請は、研究室の 高圧反応 設備を 一部 用いるが、今回提案する ナノカーボン複合 体 の研究は、 これまでにない完全共役型の 炭素間同素体の創出を目指す ものであり、申請者の 独自の アイデアである。 本研究課題は申請者自身が 行 な う予定である。