ATF研究助成
※2023年11月 財団名称変更により ATF研究助成に変わりました。
2020年度ATI研究助成の採択テーマは下記のとおり決定されました。
- 応募数 : 39件
- 採択数 : 5件
- 助成金総額 : 500万円
No. | 研究題目 | 氏名 | 役職 | 所属研究機関 | |
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1 | ダイヤモンド量子センサによる ナノスケール拡散イメージング |
荒井 慧悟 | 助教 | 東京工業大学 | |
申請者が所属する波多野・岩崎研究室では、ヒトの脳活動が作り出す磁場の検出を目指して、ダイヤモンド量子スピンを用いたマクロサイズの超高感度磁場センサの開発を推進している。そのため、電子スピンの基本的制御に必要なレーザー、マイクロ波、検出器、静磁場印加装置が一通り揃っている。本申請は、磁場勾配パルスを印加することによって細胞やナノ流路中の液体の拡散をイメージングするという、申請者の新たな着想に基づくものであり、ナノ輸送の量子センシングという領域を開拓する。 | |||||
2 | ポリマーナノ複合材料による ソフトロボティクス触覚センサの創出 |
関根 智仁 | 助教 | 山形大学 | |
申請者が所属する研究室では、印刷法を用いた有機トランジスタ開発を推進している。本申請では、特にメインテーマの触覚センサの作製プロセスにおいて研究室の成膜設備を用いる。今回提案する触覚センサの研究は、新規材料システムおよび知覚デバイスの着想に基づくものであり、申請者のアイデアである。さらに、作製したデバイスの電気特性やロボット応用に用いる関連設備(特性測定器やロボットハンド)は、過去に申請者が導入したものを使用する。なお、本研究は申請者が指導する大学院生1名と行う予定である。 | |||||
3 | 時計タンパク質のナノ構造チューニングによる 生体リズム精密制御 |
古池 美彦 | 助教 | 自然科学研究機構 | |
申請者の所属研究室では秋山修志教授を中心に、生物物理学的手法を用いてシアノバクテリア概日時計の機構を解明するための研究が進められている。今回提案する生体リズムの制御に関する研究は旧来の知見を応用分野への展開させる着想に基づくものであり、申請者地震のアイデアである。今回の助成によって各種試薬や消耗品の購入の支援があれば、所属機関に配備された自動サンプリングシステムおよび原子間力顕微鏡を用いて、申請者が独力で本研究を進めることが可能となり、研究者として独立するための必須の経験を積むことができる。 | |||||
4 | 並列ジョセフソン接合間に流れる 非局所超電導電流の制御 |
松尾 貞茂 | 研究員 | 理学研究所 | |
研究室では、樽茶清悟グループリーダーを中心に微細加工設備と冷凍機を用いてナノ細線と超電導接合のトポロジカル物性、特にマヨラナ粒子の研究を行っている。本申請では同様の研究設備を用いるが、アンドレーエフ分子状態による非局所性に注目し、マヨラナ粒子とは異なるテーマを行う。これは申請者独自のものである。 | |||||
5 | 高次三次元ナノカーボンの 環化カップリング合成と物性解明 |
村上 慧 | 特任准教授 | 名古屋大学 | |
研究室では伊丹教授を中心に、有機化学の研究を行なっている。本申請では研究室の設備(液体クロマトグラフィーなど)を用いる。 今回提案の研究は全て申請者のアイディアである。特に本研究の基盤となる新しい八員環環 化カップリングは申請者が自ら発見した反応であり、研究の開始から申請者が中心となって研究を進めている。研究については、大学院生(博士課程1年、修士課程1年)の二人と行ってきたが、さらに博士研究員が参加予定である。 |