No. |
研究題目 |
氏名 |
役職 |
所属研究機関 |
成果
報告書 |
1 |
水のナノ構造制御による新規物性・機能の設計 |
客野 遥 |
特任助教 |
首都大学東京大学院 |
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これまで申請者らは、カーボンナノチューブなどの炭素ナノ材料が有するナノ空洞に内包された水を研究してきた。その結果、水の構造と性質はナノ空洞のサイズと形状によって著しく変化することが明らかになった。すなわち、ナノ空洞のサイズと形状を制御すれば、水の水素結合ネットワーク構造を多様に変化させることが可能である。そこで本申請課題では、ナノ構造物質を用いて水の構造を制御し、新規物性・機能の発現を目指す。 |
2 |
多機能性ナノカーボン複合材料を活用して新規ガン療法の開発 |
都 英次郎 |
主任
研究員 |
独)産業技術総合研究所 |
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ガンは世界の死因のトップクラスである。本研究は、生体内外におけるガン細胞根絶のために様々な種類の治療法や画像診断を可能にする多機能性ナノカーボン複合材料を開発することを目的としている。本研究によって、次世代ナノ医療材料を活用した革新的ガン療法を構築する。 |
3 |
ペプチドタグ/ナノプローブを用いたタンパク質機能の解析 |
川上 隆史 |
研究員 |
独)産業技術総合研究所 |
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本研究では、膜障害毒素のストレプトリジンΟを用いた量子ドットの細胞内導入法を細胞内タンパク質の特異的標識に応用し、細胞内タンパク質の一分子イメージングを達成することを目指す。 |
4 |
高周波スピン流のコヒーレンスを用いたスピン流制御法の開発 |
木俣 基 |
助教 |
東京大学 |
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本研究では高周波スピン流のコヒーレンスを制御する事で、スピン流応用に不可欠な長距離スピン伝導とスピン流スイッチングを実現する手法を開発する。 |
5 |
ナノゲルファイバーの合成とナノ輸送アクチュエータの創製 |
前田 真吾 |
准教授 |
芝浦工業大学 |
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これまで化学振動反応のエネルギーによって自励振動する高分子ゲルアクチュエータの開発をしてきた。本研究では、これまでの研究をナノサイズでも機能を発現させるためにゲルをナノファイバー化し、ナノ輸送アクチュエータを創製する。 |
6 |
FM-AFMによる生体分子上における表面電荷と水和構造の相関の解明 |
梅田 健一 |
科研費研究員 |
京都大学大学院 |
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本研究では、近年の液中動作原子間力顕微鏡(AFM)の開発により可能となった3次元局所水和構造計測および3次元表面電荷密度計測技術をより発展させ、実用レベルに近づけるために、機能性膜タンパク上の局所水和構造と表面原子構造の相関を解明することを目的とする。機能性膜タンパクの一種であるバクテリオロドプシンのプロトン活性な状態と不活性な状態における水和構造の比較を行う。 |
7 |
新規ガスセンサ応用を目指したイオン液体ナノ薄膜の構造と物性の解明 |
丸山 伸伍 |
助教 |
東北大学大学院 |
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本研究提案では、イオン液体という“液体”を、申請者が独自に開発した赤外レーザ真空蒸着法と濡れ性向上技術を用いて、固体基板上に“ナノ薄膜化”し、バルクイオン液体にはない2次元的なイオン液体がもつ特異な構造と物性を明らかにする。さらに、イオン液体の分子デザイン性による機能化とナノ薄膜の集積化可能性、液体のフレキシビリティを活かした、新しいガスセンサ開発を試みる。 |
8 |
超高速量子プローブによるナノデバイス中の電子輸送ゆらぎの研究 |
大塚 朋廣 |
特別研究員 |
独)理化学研究所 |
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近年、単電子効果や量子効果が現れるナノデバイスを人工的に作製することが可能となっている。ナノデバイスでは電流ゆらぎの出現が本質的となるため、ゆらぎの物理の理解が重要となる。一方、最近、ナノデバイスの電気測定で新技術が開発され、桁違いに高速な電気測定が可能となっている。そこで本研究では新技術を用いて、これまでは不可能であった測定パラメータ下でナノデバイスにおけるゆらぎの測定を実施し、新しい知見を得る。 |
9 |
MnAs強磁性ナノ微粒子の動的な磁化特性の研究 |
PHAM NAM HAI |
准教授 |
東京工業大学 |
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本研究では、GaAs半導体に埋め込まれたMnAs強磁性ナノ微粒子を含む磁気トンネル接合を作製し、トンネル磁気抵抗効果を用いて、従来の技術では観測が難しいミリ秒台の強磁性ナノ微粒子の動的な磁化特性を明らかにする。本研究の手法によって、強磁性ナノ微粒子を用いた超高密度磁気抵抗メモリや単電子スピントランジスタなどのナノスピンデバイスを設計するのに必要な動的な磁化特性を解明することができる。 |
10 |
FM-AFMによる粘土表面のカチオン交換の原子スケール観察 |
荒木 優希 |
学術研究員 |
神戸大学 |
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粘土鉱物はイオン交換能を活かして核廃棄物処理に用いられているが、その表面でのカチオン交換の実態は明らかになっていない。本研究では、粘土表面でのカチオン交換の過程を周波数変調方式原子間力顕微鏡(AFM)を用いて原子スケールで可視化することにより、放射性物質の吸着材としての粘土鉱物の有用性・安全性を追究する。 |